インタビュー 2026.04.14

バルコム社長に就任

バルコム/ 和田 昭 社長

率先して取り組むことは。

 まずは人材育成に力を注ぐ。特に飲食分野はSNSを活用したマーケティングや生成AIに関するノウハウなど時代に沿ったスキル習得が最優先事項だ。例えば店舗社員がSNSスキルを高めれば料理や店の魅力をより早く浸透させることができ、新事業の検討時にはリスクの認識や社内プレゼン資料の作成などにAIを活用すれば業務スピードが格段に変わる。社員一人一人の生産性を高める重要施策の一つと捉えている。

海外事業の現状はいかがですか。

 シンガポール、ベトナム、インドネシア、アラブ首長国連邦に子会社・関連会社を保有しており、特に注力するのがウズベキスタンだ。中央アジアに位置する人口3800万人ほどの国で、25歳以下の若年層が6割を占める人口ボーナス期にある。親日家も多い。当社は飲食や人材派遣、不動産、レジャー施設運営など八つの事業を展開。進出する日本企業は少なく、領域拡大の余地は大きい。さらに日本国内でも同国人材を企業に紹介する事業を手掛けるほか、広島市内でウズベク料理店を運営。山坂会長が在広島名誉領事を務めるなど関係性をより強固にしていく。

 インドネシアではバイオマス燃料(PKS)事業を推進。PKSはパーム油の搾油過程で発生するアブラヤシ種子の殻で、バイオマス発電の燃料となる。現在は商社的な立場で日本国内の発電所と取引しているが、自前でストックヤードや生産体制を整備し、認証を取得することで直販できる体制を整える。提携先が日系企業なので日本基準の品質管理を徹底できる点も強い。長期的な収益源として期待している。

印象に残る仕事は。

 金融機関時代は営業、広報、商品企画、株式市場運用など幅広く経験させてもらい、地域の方々への感謝の気持ちしかない。特に市場部門は刺激的だった。自らの判断で投資し、その結果がすぐに数字として返ってくる。この緊張感と達成感はひとしおだ。「第一次トランプ政権」発足時の相場対応が印象深い。選挙当日に米国市場が下落する中、社内スタッフが独自に作成した「星取表」からトランプ勝利の可能性をいち早く察知。それを基に相場が反転する前に積極投資し、大きな収益を得た。この「事前準備」と「迅速な判断」の重要性を経営の軸に据えていく。

組織運営で大切にしたいことは。

 今はビジネス書「両利きの経営」を読み返している。新事業に挑む「探索」と既存事業を磨く「深化」の両立を説く内容で当社の姿勢そのものだと感じる。海外展開や新事業に挑戦しながら既存事業の質を高める。このバランスを大切にしたい。

今後の展望を教えてください。

 中長期的には海外と国内事業の収益を同程度の規模にする。ウズベキスタンとインドネシアといった成長市場への投資を進めるとともに新事業創出も積極化する。国内でも不動産や飲食など各事業の採算を精緻に管理し、収益性を明確にしながら最適配分していく。このサイクルを大切に、持続成長できる組織をつくる。

県内約2,500社の企業・決算・役員情報などを検索!
PROFILE
和田 昭

和田 昭 1964年7月18日生まれ、府中町出身。県立安芸府中高校、広島大学法学部を卒業し、87年4月に広島相互銀行(現もみじ銀行)に入る。執行役員海田支店長(広島東部地区統括)やグループ会社ワイエムリースの取締役広島営業本部長などを経て、2025年7月のバルコム入社から海外事業部長を務めた。

関連記事

料金プランへの誘導バナー・デザイン差し替え

おすすめ記事

広告
広告

最新ランキング(2026.4.15更新)

企業データベース