万博の安全守る
クマヒラ(東京)と熊平製作所(南区宇品東)は、10月に閉幕した大阪・関西万博で、一般客とスタッフの両入場ゲートに保安検査用の各種セキュリティー製品を提供。会場の安全確保を考慮して会期中の情報発信を控えていたが無事に役割を果たし、茶之原大輔取締役は、
「何よりも問題なく終えて安堵。来場者の性別や年齢、身長、国籍など多様な基礎データを莫大に蓄積できたことは事業上、大きな成果になった」
隠し持った金属や液体を検知する東芝との共同開発製品「ボディースキャナー」をはじめ「液体検査装置」、顔認証装置との組み合わせでスタッフの入場管理を行う「モバイルゲート」、不正な逆通行を検知する「AI画像解析システム」がフル稼働。184日の会期中に1日平均で一般客14万人、スタッフ・関係者ら1万人強を原則、全員検査した。
「特に液体検査装置が採用された意義は大きい。大量の人をさばくために開幕に合わせて最短0・6秒で検査できるスタンド型の新製品開発にこぎ着けた。培った技術とスタッフの苦心が実った。世界的に大型イベントでの液体検査が標準化されつつある。いっそう力を入れる当社の海外展開で重要な位置付けになる」
安全こそ同グループの存立基盤という。
1万人を集める
国内最大級のファッションの祭典「東京ガールズコレクション」(W TOKYO企画)が12月6日、8年ぶりに広島で開かれた。ヒロマツHDが冠協賛し、ひろぎんHDが特別協力。地元企業がステージ企画に関わり、1万人の来場者に向けて広島の魅力を存分に発信した。
ヒロマツHDでセレクトショップ運営のザ・ステージは、コミュニティー空間「シータ」で掲げる〝静けさの美学〟が際立つコレクションを披露し、地元ファッション業界の振興を狙った。マリモHDはシンガーソングライター絢香さんが出演する新CMを披露。みどりグループはアルパークに開業したシン・マリホ水族館に足を運びたくなるような演出でアピール。実行委員会の赤澤鈴さんは、
「ファッション、エンターテインメントに若者のエネルギーが交差し、広島発の笑顔で未来を開く特別な1日にしたいと構想を練っていた。確かな手応えがあり願いがかなったのであればうれしい」
女性の再出発
就労を望む県内女性の約6人に1人が育児や介護で就職活動を見合わせているという(総務省調べ)。通勤しやすさや職場環境、勤務形態など求職条件はさまざま。企業側の理解も求められる。
県は3カ月にわたる女性のキャリア形成支援事業「リスタートプログラム」で本年度に80人をサポート。参加者は育児や家事の合間を縫ってSNS運用やデータ活用、オンラインコミュニケーションといったニーズの高いデジタルスキルを学んだ。
12月5、10日には人材マッチングを目指すミートアップイベントを広島と福山市で開催。計50人の女性が来場し、計42社がブースを出した。看板製造の研創(安佐北区)担当者は「工場で社会見学を受け入れるなど、まず知ってもらう活動に力を入れている」、物流業の河野(同)は「広報担当を採用予定で、SNS発信などに力を発揮してもらいたい」という。県庁女性活躍担当課長の三牧直美さんは、
「育児と介護をやり遂げる力や責任感を身に付けた人材として高く評価する企業は多い。多様性を受け入れる職場環境づくりにつなげていただきたい」
前年度は29人の就職に結び付いた。さらに発展拡大を願う。
サンタと駆ける
愛好家団体「ロードスタークラブオブジャパン」はひとり親家庭の76人を招き、12月7日に運転手がサンタを装うドライブイベントを行った。

単一車種のファンクラブとして国内最大規模の会員約1600人を抱えており、クリスマスムードに飾り付けた20台が駆け付けた。助手席に親子を乗せ、市中心部を巡行。街を歩く人と手を振り合った。実行委員会の増原洋輔さんは、
「子どもの喜ぶ顔を見て心が温まった。運転して楽しい、見る人もワクワクする車だと改めて実感する」
共催した県ひとり親家庭等福祉連合会の清水富子会長は、
「日頃は一緒に出掛けづらい親子のコミュニケーション促進や思い出づくりになった」
市母子寡婦福祉連合会の藤原志保子会長は、
「子どもたちにはなるべく多くの体験をさせてあげたいのが親心。スポーツカーに乗る機会は珍しく、独特の駆動音や振動で五感が刺激されたと思う」
安全運転コンテスト
今年も残り2週間あまり。県内の交通事故死者数は12月11日時点で56人(県警統計)になり、1948年以降で最少だった昨年の68人を下回ることができるだろうか。
広島県警や県内自治体、企業の後援を受けあいおいニッセイ同和損害保険広島支店(中区)などは来春に「SAFE TOWN DRIVEひろしま安全運転コンテスト」を実施する。これまで募集定員は300人規模だったが、今回は一気に1300人に拡大した。3人でチーム編成。専用の車載器を車内に取り付け来年3月1〜31日の間、急ブレーキなどの走行データを集約する。3人の平均スコアで競う。5月に表彰式を開く。参加募集は1月末締め切り。12月4日のキックオフイベントで原誠行支店長は、
「コンテストで蓄積された走行データは安全マップへ落とし込むなど可視化して広島県警や自治体へ配布予定。安心安全な地域社会の実現へ、ぜひとも協力を賜りたい」
ウェルビーイング
出張型フラワー店のa k a c i a924(中区大手町)は初の企画として、11月26日にひろぎんHD本社ビルで銀行スタッフ11人とクリスマスツリーを制作。仕事納めまで同ビル2階に飾る予定。
県内産植物を使った体験型イベントができないかと企画を練っていたところ、広銀との間で話が進展。クリスマスツリー(約120㌢)は編み目のある幹の土台に三原産のサツマスギ、ヒバ、ブルーアイスといった針葉樹の葉や松ぼっくりなどを取り付けた。ほのかに木の香りが漂う中、約1時間で計3本を完成。作業終了後、制作に携わったスタッフから「心や時間に余裕がないとなかなかできないと思っていたが、今回を機にまずは自分を癒やし、周囲に波及できるような生活を送りたい」などの感想が寄せられた。企画提案した平田貴代さんは、
「2021年に会社勤めから起業。仕事に追われ、目まぐるしく生活する人が多いと感じていた。植物に触れる機会を日常生活に取り入れ視覚、嗅覚、触覚などの五感を刺激。心身ともに満たされた感情を呼び起こし、人生の質を高めるウェルビーイングに取り組む企業に役立ちたいと考えていた。良いスタートを切ることができた」