感謝と祈りの道
決意表明から8年半をかけて成就。熊野筆製造販売の広島筆産業(安芸郡)社長の城本健司さん(64)は2025年をもって、全国の「一の宮」106社全てを参拝した。
一の宮は平安〜鎌倉初期に整った律令体制下で諸国にある格式高い神社。出張や土日をフル活用し、多忙な日々の合間を縫ってやり繰りしたが昨年の時点で10社を残した。新年の誓い通り、宮城や岩手、山形などに続き、ラスト12月に沖縄の琉球国(りゅうきゅうのくに)の波上宮(なみのうえぐう)、北海道の蝦夷国(えぞのくに)の北海道神宮を参り、念願をかなえた。
「日本列島の北から南まで感謝と祈りの道を歩み、私にとって大きな節目となった。何かを祈願するというより心穏やかに過ごせる日常への感謝に手を合わせた。さまざまな判断が求められる経営も平常心があってこそ。今年は熊野古道を巡り、四国のお遍路さんにも挑戦したい」
1881年創業から7代目になる。伝統を尊び、敬う心は社業発展の礎なのだろう。