地場流通大手イズミ(東区)の2026年2月期連結決算は、4期連続増収で前期比8・6%増の営業収益5693億1200万円を計上。24年2月発生したランサムウエア被害に伴うシステム障害から回復し、同年8月に西友(東京)から承継した九州の食品スーパー「サニー」70店舗上乗せで増収とした。営業利益は同5・8%増の272億3600万円。経常利益は同5・2%増の273億6100万円と共に5期ぶりに増益。当期純利益は36・8%増の168億3400万円で4期ぶり増益だった。
節約志向が強まる中、日常不可欠な食料品や日用品を低価格で提供する「全力応援値下げ」の品目を大幅拡大したほか、自社製造の総菜「zehi」を強化。25年9月には「強烈特化」厳選100品目や、3ラインの品質と価格帯で訴求する新PB「ゆめイチ」を投入するなど、価格に敏感なニーズを捉え好調に推移した。ゆめイチはSM300店舗体制の成長エンジンに位置付ける。30年でPB事業の食品売り上げに占める比率10%の目標を掲げ、拡大方針を打ち出す。
特に、子会社ユアーズでは構成比が数%台だが、リピート率が80~90%と高く、今夏開業予定の広瀬北町店は300店舗体制への布石ともなる生鮮強化の新型SM実験店として運営。期待をかける。消費二極化や生活様式の変化などマーケット動向をにらみ商品戦略を展開する。一方で、衣料中心に一部季節商品が苦戦したが健康志向ほか、〝推し活〟などトレンドをつかんだ販売施策が実った。九州ドミナントの鍵となるサニー事業は下期に単独運営(子会社ゆめマート熊本)に移行。西友PBからニチリウPB「くらしモア」へ入れ替え、ゆめイチも強化する。
長期計画の営業収益1兆円以上と〝地域の総合生活産業〟を目指し、今期スタートした5カ年の第三次中計は構造改革を最重点課題とし、GMS偏重からSMを原動力とする成長戦略を描く。市場占有率アップへM&Aを積極化し約550億円の投資も計画。31年2月期で営業収益7000億円、営業利益率5%以上、広島、福岡、熊本での食品シェア首位を狙う。今期は営業収益5871億円、営業利益290億円を計画。