「これからもペンではなく、心をたくさんつかって書いてほしい」
昨年7月1日、87歳で亡くなった童話作家、立原えりかさんの言葉である。
アンデルセン・パン生活文化研究所(中区鶴見町)は4月2日、第43回「メルヘン大賞」授賞式を開いた。物語を募り、プロの作家が選考して絵本にする活動を続けており、今回は応募数1691作品のうち、12作品が入賞。初回から審査委員長を務めた立原さんの言葉を引用し、研究所の沼田二郎社長が祝辞を述べた。
「しあわせの青いクリスマスツリー」で一般部門大賞を受けた三輪円香さん(千葉県)は夫の死から日常の大切さを感じ、小さな幸せが連鎖する話を書いたという。
青い小鳥のアズは超高層マンションの38階の巣で生まれた。クリスマスに幸せを運ぶツリーになりたいと願う電波塔のため、頂上に飛び、ツリーの星の代わりになって歌う物語。アズにつられて仲間たちが歌い始めると、人々は青い輝きに見とれ、電波塔の願いがかなう。
誰かのために行動する。小鳥の勇気がもたらす共感のハーモニーを描く。優秀作4作品とともに、作家の挿絵付きで9月にメルヘン文庫として刊行予定。本文