巻頭特集 2026.04.14

ソーシャルビジネス比率50%へ 社会に役立つ〝人をつくる〟

マリモホールディングス / 深川 真 社長

 当グループの中核企業マリモは、設計会社をルーツとする〝ものづくり〟の精神をベースとして、オフィスビルや商業ビル、ホテル開発などにも事業領域を広げ、不動産総合デベロッパーに成長した。マリモホールディングスでは次のステージとして、2030年をめどにビジネスとソーシャルビジネスが50対50で共存する「ソーシャルビジネスカンパニー」を目指している。

 国内では人口減少や高齢化が進み、地域コミュニティーの希薄化が社会問題化する中、地域社会においてもさまざまな課題が複雑化している。その中で企業も、社会との共生を前提に、事業そのものが課題解決に資する形へ進化するべきと考え、ソーシャルビジネスに取り組み始めた。

 一般的にソーシャルビジネスは収益性の確立が容易ではないが、事業継続には自立性の確保が必要となる。そこで国内不動産、海外不動産に加え、24年に非不動産領域を担うマリモソーシャルソリューションズ(以下MSS)を新設し、各事業グループに統括会社を置く体制へ移行した。組織再編によって、MSSが公共福祉、地方創生、ウェルネス、環境衛生、グローバル、ITの6領域で、社会課題の解決をビジネスとして成立させる仕組みづくりを担っていく。

 現在、公共福祉の領域では日中サービス支援型グループホームなど4施設を「SANPO」の名称で開設し、相談支援センターや訪問看護ステーションも運営するなど、切れ目のない支援を目指す。ウェルネス領域の神石高原町での自然栽培米づくりや、省エネ・CO2削減などに対応する環境衛生事業、日本の働き手不足の解決策の一つとなる特定技能外国人紹介事業など、各領域で事業を推進している。25年4月には学生・若者、障害者、高齢者、ジェンダー平等など多様な人材が人間らしく働けるまちづくり推進に向けて、広島市と包括的連携協定を結んだ。

 不動産開発でも、例えばイオンモール広島祇園の旧敷地内に計画する分譲マンションでは、地域コミュニティーの希薄化を背景に居住者以外も利用できるコミュニティースペースを設ける。多様なライフステージの人々が集い、見守り、助け合う関係性を育むことで、安心して暮らせる地域づくりへ貢献したい。海外でも、フィリピンに続きベトナムで中低所得者向け住宅事業に着手した。

 当社は社員の生きがいを創出し、人間性を高める存在であることを意識してきた。新事業を積極的に任せ、主体性や多様性を重視した人材育成で、多くのグループ会社の社長に社員を登用。経営理念でもある「利他と感謝」の心を持ち、社会に役立つ〝人をつくる〟ことが究極の社会貢献であり、永続する企業に求められる使命だと考えている。

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