腸活でカープ応援
〝おなかを育てる〟コンセプトを掲げ、腸活事業を展開する野村乳業(府中町)は9月以降、腸からカープを強くするプロジェクト記念としてカープ坊やとスラィリーをパッケージにした植物乳酸菌発酵飲料「マイ・フローラ」を限定3000本発売する。
広島エリアの一部スーパーと自社通販サイトで扱う。1本700㍉㍑入り(税抜1300円)で1週間分。スポーツ選手にとって腸内環境は試合のパフォーマンスに直結する。マーケティング部の塹江咲江課長は、
「カープ選手8人の腸内フローラの検査結果を受け、それぞれに合わせた食事改善などに取り組んでもらっている。1日1回、食後にマイ・フローラを摂取。試合終了後の夜遅い食事で胃もたれする選手もいると聞く。パフォーマンスを左右する領域の検査データを通じて必要性を認識した上で腸活を実践してもらっている」
東京の食品商社に勤務後、野村乳業の企業理念に共鳴し、Ⅰターンした。弟の塹江敦哉投手からカープにも定期購入する選手がいることを知ったそうだ。
背中を押す応援士
中小企業基盤整備機構が経営者などに委嘱する「中小企業応援士」に全国で35人が加わり、広島から楠原壜罐詰工業(西区)の楠原雄治社長と東洋電装(安佐南区)の桑原弘明社長が選ばれた。
2022年から同機構中国本部のハンズオン支援を受ける楠原壜罐詰工業は、調味料などの自社ブランド「政之助商店」立ち上げからビジネスモデルの確立、事業拡大まで取り組んでいる。8月25日には近畿本部主催の商談イベントに参加して県外での販路拡大を目指す。楠原社長は、
「ハンズオン支援は事業の立ち上げだけでなく、支援期間終了後の自走を見据え、社員の成長につながるマネジメントも行う。私の経験も踏まえ、悩みを抱える経営者の背中を押す役目を果たし、応援に力を尽くします」
あの店を残したい
県内6411社のうち57・6%が後継者人材不足と回答(帝国データバンク広島支店2024年調査)。昨年は後継者不在による倒産が全国で507件と過去最多を更新した。
事業承継サイト「relay(リレイ)」を運営するライトライト(宮崎市)が広島県内で事業展開を加速している。24年の中国税理士協同組合に続き、今年3月に広島銀行と情報提供などで業務提携。同月に三原市向けに専用サイトを立ち上げたほか、7月1日には、24年に始めた呉市向けサイトの範囲を広島中央地域連携中枢都市圏(竹原、東広島、江田島市、海田、熊野、坂、大崎上島町)へ拡大した。
リレイは、譲渡企業の名前や情報を事前に開示するオープンネーム型プラットフォーム。後継者を探す利用者は引き継ぎ先のほか居抜き物件、後継者候補求人、中途採用といった情報などを発信できる。またXを中心にSNSで一般からの情報提供を受け付けている。斎藤隆太社長は、
「特に中小規模の商店や飲食店に利用してほしい。全国100件以上の成約実績のうち7割が個人への譲渡。事業者が常連客に漏らす心の声や、行きつけ、思い出の店など、あの店を残したいという、さまざまな思いを拾い上げ、地方の活気につなげられれば」
猛暑に立ち向かう
うだるような暑さだろうと、現場の仕事を止めるわけにはいかない。警備業のリライアンス・セキュリティー(中区舟入川口町)は炎天下での交通誘導などに精を出す警備員への熱中症対策に万全を期す。
今夏は軽トラックの荷台を簡易休憩所に仕立てた車両を導入。夏の時期、経営幹部がほぼ毎日行う現場巡察を活用し現場スタッフへの声掛け、さまざまな安全対策の励行を促す。田中清司常務は、
「1人当たり数十分ほどの休憩だが、クーラーの効いた空間で少しでも心と体を休めてもらいたい。本人への声掛けも大切。アプリで済む確認もあるが、睡眠時間はどうか、朝食は取ったかなど、細かな会話を交わす。その場で気付くこともありすぐに対策を打つ。本人の自覚も深まる」
2007年夏、屈強な元自衛官だった社員が熱中症で緊急搬送された。誰だろうと暑さに倒れる可能性があると痛感。以降、できる対策を全てやると決意した。飲料や塩タブレットの配布、高通気性ベストや冷感Tシャツの支給、ミストファンの導入といった対策を積み重ねた。08年から重傷者ゼロが続く。
「経験のない猛暑に立ち向かうには新たな発想、知恵が必要。安全こそ警備業の使命」
育てながら勝つ
カープの新井さんは若手を積極的に起用する方針だ。スポーツはむろんビジネスでも新人を育てながら実績を挙げるのは難しい。人材の流動性が高まる昨今、若手はすぐに成果が出せないと意欲を失い、さっさと転職するケースが多いという。
県内に美容室10店を展開するアイ・スタイル(佐伯区)は7月1日、西区三篠町の店舗内に、まつげ・眉毛の施術に特化したアイサロンをオープン。サービスの拡充だけでなく、新人教育や人材確保の狙いもある。堂脇裕生社長は、
「一般的に美容師は3年ほどの修業期間を経てから、スタイリストとして活動する。その間は夜遅くまで拘束され、給料も安いため、敬遠される要因となっていた。一方、当社のアイサロンは国家資格さえあれば未経験でも2カ月ほどでデビュー可能。早期に一定の収入を得つつ、空いた時間で美容師の修業を積んでもらえる。会社の生産性アップにもつながると期待」
〝二刀流〟が当たり前の時代になるか。
AIマネジャー
広報部門の人材を確保できないと悩むスポーツチームが多いという。ゲーム開発のヤルキマントッキーズ(東広島市)は運営するeスポーツチーム「iXA(イクサ)」の情報発信などを担うAIマネジャーの開発に挑戦しており、年明けをめどにプロトタイプを制作する。
AI関連の実証実験を支援する県の事業に採択された。生成AIソリューション開発のエボルブ(大阪)と連携。仮想の女性「戦子(せんこ)」の家族構成や価値観、好きな食べ物、口調などを設定し、選手の戦績やプレースタイル、生い立ちと共に学習させる。これに2Dキャラクターや声優の声を組み合わせ、チームのSNSにコメントや写真を投稿したり、観戦動画を配信しながらファンの質問にも答える。実在する人間のような自然な応対を目標に置く。
将来は人気Vチューバーのように投げ銭やファンクラブ、グッズ販売などでマネタイズを図る。提携先のエボルブは全国のスポーツチームなどへ横展開を構想。ヤルキマンの板垣護社長は、
「東京から東広島へ本社を移して4年。ここ1〜2年で地域の協賛企業やファンが少しずつ増え、成果を感じている。マネジャー戦子を通じてチームをより身近に感じてもらい、ファン層を広げたい」