県産食材や食文化を発信するプロジェクト「おいしい!広島」決起大会が10月2日、県庁であった。生産者や飲食店、関係団体・企業ら総勢117人が集まった。昨年のG7サミットに合わせて県が立ち上げた。湯崎英彦知事はあいさつで、「お好み焼きやカキ、もみじまんじゅうだけでなく、県内各地域に息づく食材や食文化にはそれぞれ魅力がある。おいしい!は人を、まちを元気にする力がある。今こそプロジェクトに取り組むとき。県民一人一人がプロジェクトの主役となって決起大会を契機にネットワークを広げ、オール広島で全国へ、世界へ食の魅力を発信していこう」と呼び掛けた。広島は〝おいしい〟の宝庫というブランドイメージを醸成する狙いだ。県中小企業団体中央会の伊藤学人会長は、2013年のひろしま菓子博実行委員会の事務総長を務めた経験を踏まえ、「県産のレモンや酒かすを使って広島ならではの菓子開発に多くの菓子店が取り組んだ。県菓子工業組合は県産アズキの栽培に挑戦している。個々の企業の力は決して大きくないが皆が結集すれば強い力になる。相互に情報発信し、思いを共有することが大切だ」同プロジェクトはSNS推し活合戦の結果を踏まえ、秋春開催を目途に紅白で競う〝フードリンピック〟を12月上旬にプレ開催する。決起大会では参加表明した13市町のグループが推しをアピールした。

最大14あった貯金を全て吐き出した。9月26日のヤクルト戦に負け、ついに借金生活へ転落。28日は巨人に完敗し、地元球場で敵将の胴上げを見守るほかなかった。しかし8月までは、もしかしたらとドキドキさせてくれた。なぜ9月に大失速したのかあれこれと原因を探るが新井さん、もうひと踏ん張り。来季は市民が熱狂したカープ初優勝から50年。チームの底力を徹底して鍛え抜き、日本一に挑戦してもらいたい。日本の翼も応援している。9月26日にあった日本航空広島支店主催の第15回「JALナイター」は折り紙飛行機での的当てゲームやフェースシールなどを楽しめるブースを一塁側イベントスペースに設置。支店と空港所から社員約30人がボランティアで駆けつけた。広島空港で搭乗手続きなどを担当する中西鈴花さんは、「生まれ育った香川から広島に来て約3年。羽田発の便に赤いユニホームを着た搭乗客を何度も見かけるなど、その熱い思いに驚かされました。私と同郷の末包選手や塹江投手を応援しています」野村祐輔投手が現役引退を発表。先輩から後輩へ引き継がれてきた闘争心を失速させてはならない。

未知の酒米をめぐり酒蔵や精米会社が手探りで研究している。精米機メーカーのサタケ(東広島市)は9月20日、2018年に自社開発した真吟精米を使う日本酒の意見交換など目的に「真吟の会」を創設し、第1回集会を同社で開いた。酒米を原形に近い長円体のまま削る方法で、雑味のもとになるタンパク質が多い表面付近を効率良く取り除けるため、70%程度の低い精米歩合でもすっきりとした味わいになるという。青森から九州まで39社が参加。サタケが集めたデータを基に真吟米酒と大吟醸など高精米酒のアミノ酸含有量を比較して、すっきりとした味わいを科学的アプローチで紹介した。続いて同酒米を最初に導入した今田酒造本店(東広島市)や、同精米機を複数保有する新澤醸造店(宮城県)は試行錯誤の成果などを発表した。広報担当は、「真吟米の日本酒は醸造法がまだ確立されていない。消費者や生産者が米の品種や製法を選ぶように、日本酒の精米方法も選択肢として新しい価値創造と普及につなげたい」

お好み焼き店など250店、53企業でつくる(財)お好み焼アカデミー(西区)は9月19日、設立10周年の記念式典を市内ホテルで開き、会員に活動を報告した。産官学民を巻き込み、お好み焼きの普及や研究を目的に発足。これまで国内外のさまざまなイベントへのお好み焼き屋台の出店、子ども食堂への材料セットの寄贈、マヨネーズで平和メッセージを書いてSNSで発信してもらう「ピースおこ」キャンペーン、G7各国をイメージしたお好み焼きの開発など幅広く取り組んできた。今年は、観光客向けに切り方や食べ方を紹介する動画のQRコードを付けたヘラ型のポップを制作して店に配る。希望する先に有料でPR動画も作る。松本重訓専務理事は、「来年は被爆80周年。お好み焼きの前身の一銭洋食は戦後、広島のの焼け野原から誕生した背景があり、ピースおこなどを通して世界に平和を伝える役目を担いたい」

マツダのラグビー部「マツダスカイアクティブズ広島」は地域連携活動の一環で全国交通安全運動に参加。9月13日は朝の通勤、通学時に渋滞する西区の「庚午小学校(南)交差点」で声掛け、啓発グッズを配布した後、初の試みで隣の庚午小学校で交通安全啓発と組み合わせた「タグラグビー教室」を開いた。

運動とリンクしてルールの大切さを学ぶ試みとして提案されたのが発端。同校は、社会科で学ぶ地元企業のチームであり、プロラグビーに触れる貴重な機会と快諾した。当日は広島西警察署交通課の小川拓也課長があいさつ。チームから選手8人が参加し、小学3年生120人と共に、芝生の校庭でゲームを行った。ラグビー部の地域連携・広報の吉田大輔さんは、「スポーツはルールを守らないと楽しくゲームができない。ルールを守る意義を体感してもらい、啓発の効果につながればと思う」

広島県はレモンの生産量が日本一。だが、近年は農家の高齢化や担い手不足で農地が縮小傾向にあるという。1次産業の支援事業を手掛けるアンドピリオド(大崎上島町)は瀬戸内に浮かぶ、わが島の風土に育まれた特産品を守ろうと「レモンの木オーナー企業」の募集を始めた。1本の木につき年額10万円から受け付ける。栽培は地元の生産者が担い、希望の時期に1本当たり約40㌔のレモンを届ける。オーナー企業の社員は無料の収穫体験に招待。100万円からの最上級プランを契約すると島での社員研修もセッティングする。藤中拓弥社長は、「研修では農業体験や農家との交流会だけでなく、例えば離島の町づくりについて考えてもらう。都会とは違う環境で見識を広げる機会になればうれしい」レモンの苗木は観葉植物としてオフィスに置くこともできる。爽やかな香り、味覚を満喫できる異分野の体験から、斬新なアイデアが飛び出してくるか。

7年前から技能実習生の通訳や生活支援を手掛けるベトナム出身のレメイカ・フエさん(35)は、9月7日に「広島ベトナム中秋節フェスティバル 広結び 十五夜祭」をひろしまゲートパークで初開催。7000人が訪れ、次を望む声に手応えを得た。県内で暮らす外国人のうちベトナム人が最も多く、1万3464人(2022年)。技能実習制度などを背景に増え続けてきたが、慣れない土地で孤独感を抱くこともあるという。フェスではトークショーやちょうちんパレードなどで盛り上がり、母国の料理を片手に親睦を深めた。雑貨などのマルシェが出店し、工芸品の制作体験や民族衣装レンタルの撮影コーナーなどで、日本人にベトナムの文化を知ってもらった。「同僚や家族、友人と連れ立ち、にぎやかな様子を見て、こういう場が必要だと改めて感じた。一度は広島に住んでも県外へ転出する外国人は多い。この街と人を好きになってもらえるよう、正月にも大きなイベントを実施予定です」6月にはベトナム商品の輸入販売などを行う会社「グリーンブリッジ貿易」を設立。日越の懸け橋を目指す。

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