県東部唯一の私立総合大学で、4月に開学50周年を迎えた。「創設者の宮地茂は、文部省で大学学術局長在任中、大学紛争で東大などの入試が中止に。この経験から、退官後に故郷である備後で、地域に開かれた新たな大学を掲げて開学し、半世紀を迎えた。今後も教職員一丸となって、知行合一の全人教育で調和的な人格陶冶を目指す」4月から工学部機械システム工学科に「海洋機械コース」を新設。造船や船舶など、瀬戸内地域を支えている海事産業で活躍する人材の育成を担う。夏には、ものづくり工房「聚志館(しゅうじかん)」を開設する。学内だけでなく、地域や企業にも開かれた研究・活動拠点を構想している。「本学は新入生の6割が県内出身で、4割以上の卒業生が地元企業に就職するなど、地域との結びつきが強い。特に福山大学ブランドの研究『瀬戸内の里山・里海学』では多くの産学連携を推進している」シロギスの完全養殖は水産卸のクラハシ(福山市)、バラの香りのワイン開発では卒業生が醸造主任を務める世羅ワイナリーと連携。地域の魅力発掘にもつなげている。「新たな取り組みによって、地域との絆をより強めていきたい」

担当記者:後藤

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