庄原市のタクシー事業者の夜間運行休止を受け、9月から夜間オンデマンドバス「よるくる」の運行を始めた。学生や求職者向けにメタバース(仮想空間)上の企業紹介や、独自のキャッシュレス決済カード「な・み・か」の市内全域発行など、先進的な施策を次々と打ち出している。「就任時から『頼りになる・攻める会議所』がモットー。同様の課題を抱える地域のロールモデルになるような『先進過疎地』へ、足を止めている暇はない」。各種施策には多くの地場企業を巻き込み、地域全体で取り組む。「庄原は昔から沿岸部の市町に後れを取ってきた分、市民が団結して畜産技術センターや県立大学を誘致するなど、官民一体でまちづくりを進めてきた。その団結力を最大限に発揮するためにも、会議所は旗振り役として先陣に立ち続けたい」
プロフィル

ささき みつる庄原商工会議所会頭。1959年10月5日生まれ、安芸区船越町出身。広島修道大学を卒業し、91年に西田産業入社。2006年から社長、24年9月から子会社のチューゲイ会長を務める。庄原商工会議所では10年に副会頭、16年から現職に就いて3期目。庄原地区交通安全協会会長などを兼務。
担当記者:後藤