電磁波試験の研究開発支援などを手掛ける第三セクター。広島大学が9月に開いた「デジタルものづくりイノベーション拠点」内で、電気自動車などのモーターの電磁波に関する試験を行う高電圧対応電波暗室(Eチャンバー)の運営を始めた。同様の公開試験施設は愛知県に3、千葉県に1の計4拠点のみで、西日本初。「マツダがプラグインハイブリッドなどで電動化を進める中、県内の自動車部品メーカーにも対応が求められている。県内主要産業の競争力向上へ、産官学が連携してバックアップ体制を強めたい」

7月には開業に先駆け、東京ビッグサイトで開催されたモーター技術など電子部品関連の展示会「テクノフロンティア」に出展。県外の複数社が興味を示しており、現地見学の予約などが入っているという。「Eチャンバーには最新機材を導入して、他の試験施設よりも高出力のモーターに対応しているほか、大きな負荷をかけて電磁波発生の有無も確認できる。今後も利用者のニーズに耳を傾け、必要に応じて設備投資を進めていく」
担当記者:後藤