ここ数年、朝食までの早朝、ロードバイクで風を切り、爽快なひとときを満喫している。大体週に4日。日の出とともに宇品海岸にある自宅を出発し、出島から元宇品方面を巡るおよそ1時間、ぐんぐん蘇生していく感覚があり、バイクに身を委ねている。40代に入った頃、血圧が高く、医師からウオーキングや運動を促された。ジムやプールにも通ったが、しっくりこない。ジョギングは頑丈でない腰に負担がかかり、何が良いかと思案していたところ、さっそうとロードバイクで走り抜ける友人の雄姿に魅せられた。これと決めた。100万円以上する高級品もあるが、初心者ながら思い切って十数万円をはたいた。何にも替え難い愛車として応えてくれる。街なかの酒屋が次々に姿を消す中、どうすれば生き残れるのか、日夜考えた。日本の酒を広め、酒蔵や酒販店、飲食店を元気にしたい。そうした思いを真ん中に据え、新しい販売戦略に挑んだ。わが店のことだけを考えていたのでは勇気、気力も出ない。共感も得られない。今は東京の西武池袋店へ出店するほか、東広島市の精米機メーカー、サタケとコラボする店などを含め6店展開。何度も逆風にさらされた。しかしピンチをチャンスに転換できたことが大きい。取引先にどう役立つことができるのか。全てのビジネスに共通する大原則だと思う。つい仕事に夢中になるが料理や洗濯、掃除も楽しんでいる。バイクは気分転換に欠かせない大切な相棒です。
担当記者:藤井