2015年に創業し、安佐南区でリハビリ訪問看護ステーションを運営しています。利用者が直面するさまざまな困りごとを当社だけで解決するのは難しく、相互に助け合える地域のつながりが必要不可欠だと感じています。高齢者と地域の人の接点をつくるため、子どもたちを招いたイベント企画を考えていた2年前、フィンランド発祥のモルックというスポーツの公認団体が県内にあると知りました。早速連絡を取り、体験会を開いてもらうとその面白さのとりこに。今では大会に出場するほど、はまっています。木製の棒を投げて3〜4㍍先のピンを倒すシンプルさで、つえや車いすが必要な高齢者や力が弱い子どもも手軽にできるのが魅力。半面、勝利には50点ぴったりの獲得が必要で、数手先を読む戦略を求められるところが面白い。ボウリングなどと同じでいかに同じ軌道で投げるかも大事で、理学療法士としての関節や運動学の知識をフル活用しています。22年に広島で行われた全国大会に息子と出たところ、多くの経験者チームの中でなんと準優勝。才能があるのかといい気になって、昨年はいろいろな大会を巡って腕を磨きました。8月に函館で開かれる世界大会にも一般枠でエントリー済みで、ベスト16入りが目標です。今秋から月に数回、モルックを通じた地域交流イベントを定期開催する予定。地域のつながりづくりと同時に、県内の競技人口も増えればうれしい。
担当記者:大島