府中市の出身で、広島商科大学(現広島修道大学)を卒業。自動車電装品メーカーのユーシンに入り広島と東京で16年間勤めた後、西川化成へ。その後60歳で三伸化工の副社長に就いた矢先、社長が急逝。思いもよらず経営の最終責任を担う立場となった。2006年にユーシンが大規模な工場を呉市に建設することが決まった。人材を集める難しさに直面し、元同僚の副社長から私に声が掛かり、まったくゼロから人材派遣の当社を立ち上げることになった。65歳の挑戦でした。経理や経営企画、参謀、社長と歩んだ経験の全てが役立っていると今、改めて感じる。10年ほど前はゴルフや酒を通じた付き合いもしっかりこなしていた。互いに人となりを知り、会話を重ねて親近感が湧くと仕事の価値や楽しさも深まってくる。今は夜を控え、もっぱら昼間の交流にいそしんでいる。流川への道順も忘れてしまった。ずっと仕事一筋。上司や仕事仲間、取引先にただただ感謝である。今、趣味は仕事と言っている。長く働き続けているのは、仕事はむろんのこと、世の中の動きに興味が尽きないから。好きだからこそ興味も湧く。好きな仕事を続けられて幸せ者だと思う。妻を通訳に海外旅行へよく出掛けた。今は孫の就活相談に乗っている。スマホやタブレットを自在に操り、時代の違いや若者の能力に目を見張るばかりだ。家族と過ごす時間があって今の私があると思っている。
担当記者:藤井