同社のモータースポーツチーム「倶楽部マツダ スピリット レーシング」のレーサーをアマチュアから選抜する、ユニークなプログラムに取り組んでいる。「S耐への道」「バーチャルからリアルへの道」と銘打ち、前者はS耐(耐久レース)、後者はエントリークラスレースの出走を目指す。特にバーチャル分野からの呼び込みが珍しく、レーシングゲーム「グランツーリスモ」のeスポーツ大会で、まず7500人から27人を選抜。10月の富士、11月の岡山ファンフェスタでのレース出走に向け、美祢自動車試験場や筑波サーキットで実車の練習を重ねる。「同ゲームの世界大会ではマツダ車ユーザーが2万人いた。eスポーツに親しむ層を取り込んでいく。共に挑む仲間を集め、観戦者を含めて大きなうねりを生みたい」モータースポーツを通じて市販車への技術的なフィードバックは無論、ブランド体験を推し進める。ファンフェスタでは同ゲームのシミュレーターを置き、来場者が体験できるようにした。昨年始まった大学生向けフォーミュラ・ジムカーナにも協賛。新しい接点ができた。「自動車の魅力を広く伝えるためにも業界全体でモータースポーツを盛り上げたい」
担当記者:吉田