マツダスタジアムやひろぎんホールディングス本社ビルなどの施工実績がある総合建設会社。2023年10月から手掛ける、国土交通省から受注した三篠川護岸工事の一環で、階段工と集水升の造形に建設用3Dプリンターを活用している。

「ドローンやICT(情報通信技術)建機を導入するなど積極的にDX化を進めており、地覆付階段工でプリンターを使うのは全国で初の試み。先端技術を用いることで大幅な工期短縮と省人化につながり、担い手不足や安全性確保といった課題解決の糸口になると期待している」4月には、プリンターを使った階段工造形の見学会を広島工業大学で開いた。23年2月に結んだ人材育成などに関する連携協定の一環で、環境土木工学科の1、3年生など2日間で約300人が参加。学生たちは実際に触れたり上ったりして、感触や強度を確かめた。「建設業は3K(きつい・汚い・危険)の印象を持たれがちで、若手人材が不足している。最新技術を通して建設の面白さを伝え、この業界を志す学生を一人でも増やしたい」
担当記者:後藤