庄原市の県営工業団地内に昨夏から整備していた子会社のフォレストワン(廿日市市)の製材工場を4月に稼働した。庄原や備北産ヒノキのほか、県内や中四国地方から仕入れたスギを住宅向けの内装建材に加工する。「歴史的な円安などで国産材の需要が増している。庄原には樹齢が高く良質な木が多い。これらを生かした高付加価値のブランドを作り上げていくことが、林業で創業した我々の使命だと考える。〝植える、切る、使う〟の好循環を生み出し、地域に貢献したい」。約12億円を投じて2万6000平方㍍の用地と、府中市の家具メーカー土井木工の工場(平屋5400平方㍍)を取得。建屋は解体せずに製材機や乾燥機などを導入した。生産量は3 年後に年間1万3200立方㍍を見込む。当面は10人体制で、「軌道に乗り次第、生産ラインを増強し、地域の人を新たに雇い入れたい」とする。
プロフィル

なかもと ゆうしょうウッドワン社長。1960年12月12日生まれ、広島県出身。1984年に入社。取締役技術センター部長や代表取締役・専務経営統括本部長などを経て2001年6月から現職。フォレストワンやニュージーランド現地法人の社長などを兼務。
担当記者:道本