金属類など資材関連のリサイクル事業を手掛けており、昨年10月に創業者の父から社長を引き継ぎました。父が65歳になるタイミングで承継する予定でしたが、心の準備ができておらず一度は辞退。果たして社員とその家族の生活を守れるのかと不安がよぎり、一歩を踏み出せなかった。父は創業から22年で拠点を広島、安芸高田、呉市に設け、売上高25億円超に成長させた。金属類の買い取りだけでなく、古紙へと扱う領域を広げ、事業拡大。市施設の運営も手掛けるようになった。そんな父と比べ、自分がとても小さく見えてしまったのです。私に社長が務まるのか、1年間じっくり考えました。入社して13年、現場で一緒に汗を流し、気心の知れた社員も多い。いろいろな人の顔を思い浮かべながら自問自答を繰り返した結果、「自分で出した答えは自分で正解にしていくほかない」という結論にたどり着き、決意が固まった。楽しむことと勤勉のバランスが取れた職場環境をつくり、社員が定着してくれる会社を築いていきたい。近年、SDGsへの取り組みが活発化し、チャンスと捉えています。これまで3K(きつい・汚い・危険)と言われて敬遠される業界でしたが、地球環境に配慮する企業としてイメージ向上を図っていきます。