4月に創業50年を迎える。「研究者の発想を装置に」を理念に、研究機関や大学向けに高圧装置を設計・製作する。超臨界流体装置と汎用タイプの超高圧処理装置は国内トップシェアだ。「お客さまと対話を重ねながら世の中にないものを生み出す作業は難しさと同時に面白さがある。『できないと思っていたことができた』と言われるのが一番の喜び」。1〜2年内をめどに、西風新都工場(佐伯区)へ従来よりも高い圧力に対応できる汎用的な大型装置の導入を目指す。「日本は海外に比べて高圧技術の活用が進んでおらず、特に100メガパスカル以上は研究・論文が少ない。実際に使ってもらい、抽出できる成分が増える、純度が上がるといった有用性をアピールしたい」。物価高を反映したベースアップや業務分担の見直しなど社内の体制強化にも注力。休日は子どもと出かけ、開発のヒントを見つけようとアンテナを張り巡らす。

プロフィル

のぐち たかし東洋高圧社長。1979年10月27日生まれ、安佐北区出身。崇徳高校を卒業し、広島大学大学院で博士号取得。米国でインターンシップの後、2004年に入社。経営企画室室長、取締役などを経て、12年に創業者で父の賢二郎会長から代表を引き継いだ。

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