最先端の技術やサービスで広島のこれからを描くスタートアップ企業を紹介

-事業内容について教えてください。「建設業界のプレコンストラクションに革命を起こす」をビジョンに掲げて事業を展開。現場に携わる人々の負担軽減を通じ、設計施工といったクリエーティブな業務へ社内のリソースを集中できる環境を提供しています。例えば建設業者の見積もり業務では、数十社の企業からの見積もりの集約作業が必要で、企業間でフォーマットや提出方法などが定まっておらず、煩雑さを極めています。 GACCIは元請け会社と協力会社がクラウド上で同じプラットフォームを活用するため、見積もり依頼から単価入力、提出までの一連の作業をリアルタイムにやりとりでき、見積書作成に伴う事務作業の大幅な削減が可能。また、データも蓄積されるため、過去のデータ検索や相見積もりを容易にし、スピーディーな経営判断の実現に寄与します。-創業のきっかけは。もともと私は鳥取で約10年前から自動車の中古タイヤの輸出や通信販売などの会社を経営しており、その関係で鳥取の企業をいくつか譲り受けました。その際に鳥取県内で情報ネットという公共工事の入札情報を扱う事業を、建設会社の友人から依頼されて引き継いだことがきっかけになります。事業展開にあたり、既存のユーザーにヒアリングを行った際、入札情報よりも見積もり業務が煩雑で大変だという声が多くありました。この課題は中小企業だけでなく、スーパーゼネコン含め大手企業も時間を取られる作業だということが分かり、見積もり業務の効率化を図るソフトウエアの開発を始めました。-サービス概要は。GACCIは、建設業の見積もり業務をSaaSで効率化、最適化するプロダクトです。この製品は、高精度なOCR(光学文字認識)機能を活用して読み込み、見積もりに必要な項目を自動的に抽出・リスト化します。これを基に、元請け会社は見積もり依頼をかけたい部分と該当する協力会社を選択するだけで、現場全体の見積もり依頼を完了できるようになります。依頼を受けた協力会社にはメールが自動配信され、通知されるURLから依頼された見積もり内容を即時に確認でき、単価の入力から提出まで一連の作業が同じプラットフォームで完了します。これによって、今まで行っていたメールや電話でのやりとりや転記作業、依頼の授受に費やす時間を大幅に効率化することができます。また、入力されたデータはクラウド上に安全に保存・蓄積されるため、過去データの確認作業もスムーズになり、見積もり精度の向上につながります。-他社サービスとの違い、強み。既存のサービスでは元請け企業と下請け企業が別々のフォーマットを使用しているため、転記作業や受け渡し、データ管理に時間を要していました。GACCIは同じプラットフォームで全て行うため、タイムリーなやりとりで業務を大幅に効率化します。-導入実績、事例を教えてください。大手ゼネコンや地場ゼネコンに幅広くご利用いただいています。例えば、地場ゼネコンでは鳥取県にある懸樋工務店さんが導入。労働力不足や2024年問題への対応も見据え、効率化を図りたいと導入を決断なさったようです。過去データの検索や、部署間の共有も容易になり、社員の反応も良いため、データの統一化、整理だけでなく、さらなる活用方法についても考えていきたいとのお声をいただいています。

業務効率化や資金繰りの健全化サービス展開を目指す

-今後の活動について。お客さまからいただいたご要望を基に、よりユーザビリティの高いサービスへと成長させていきたいと考えています。また、銀行振込の請求書をカード支払いに切り替え、実質的な支払い期日を繰延できるデジタルガレージのB2B向け決済サービス「請求書カード払いのサービス」とも連携し、大手ゼネコンや地場ゼネコンだけでなく、全国50万社ある専門工事業者も含めた業界全体の業務効率化や資金繰りの健全化サービス展開を目指していきます。

【会社概要・お問い合わせ先】

▼株式会社GACCI
住所:鳥取県鳥取市湖山町東5-368
設立:2021年2月
TEL:03-6844-5778
Mail:info@gacci.jp
▼(株)広島ベンチャーキャピタル(HVC)
TEL:082 -504-3979
Mail:info@h-vc.co.jp
担当:古川

プロフィル

株式会社GACCI / 若本 憲治 社長鳥取県出身。ブリヂストンで営業職を経験した後、地元で実家のタイヤ販売業を継承。その後、タイヤ輸出業を皮切りに、起業やM&A、新規創業など複数の企業経営経験を持つ。GLOBAL GEEK AUDITIONでは準優勝、Open Network Lab第25期ではベストチームアワードを受賞。

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