子どもの手形をモチーフにした「手形アート」の関連サービスを提供するpetapeta(中区吉島西、山崎幸枝社長)は、手形アート教室を開ける認定講師数が来年に累計3000人を突破する見込みだ。毎年200〜300人を安定的に新規認定。講師たちが集客やマーケティングなど自身の強みを生かした講座を展開し、認定者同士のネットワークを生かしたコミュニティーで組織を活性化させている。手形アートは子どもの手形や足形を動物などに見立てて作品に仕上げるもので、成長の記録として人気を集める。山崎社長が2016年に出した書籍「親子で楽しむ手形アート」は中国、韓国などのアジア各国で翻訳され、印鑑大手のシヤチハタが専用スタンプを発売するなど、国内外に広がりを見せる。直近の講師数は累計2700人超。講師認定の受講料は3万円で、登録年会費は7200円。アドバイザーからプロインストラクターまでの段階的な資格制度を設け、学びへのモチベーションを高めている。専用台紙とスタンプをセットにした制作キットなど物販も安定的に推移する。講師は趣味で活動する人から、教室を開いて収益化する人までさまざま。講師同士がウェブ上で交流できるようにしており、集客ノウハウを有償で提供するなど、コミュニティー内で新たなビジネスも生まれている。同社はそれらの収益には関与せず、自主的な活動を後押しすることで組織の活性化につなげている。山崎社長は18年、中国地域の女性を対象にしたビジネスコンテスト「ソエル」(主催・中国地域ニュービジネス協議会など)で大賞を受賞。「大手が参入するほどの市場規模はないが、個人では容易に築けないネットワークを構築している。安定して事業を続けたい」と話す。
担当記者:梶原