NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(神石高原町、大西健丞代表理事)は、運営するプロジェクト「空飛ぶ捜索医療団ARROWS」の一環で、4月中をめどに「災害支援職場認証制度」を創設する。企業や団体の社会貢献を下支えし、被災地のがれき撤去や清掃、炊き出し、避難所の手伝いなど復興ボランティアへの参加を促す。
企業が認証基準を参照しながらセルフチェックする仕組みにする。各社の実情に合わせて「参加(レッド)」、「学習(シルバー)」、「行動(ゴールド)」というステップを設け、災害支援に実践的な関わりを持ってもらいたい考え。大規模災害の発生時には、航空機やヘリコプターなどでいち早く駆け付けて救助救命活動を行う「空飛ぶ捜索医療団」が、被災地の人材ニーズを把握。社員ボランティアの派遣を希望するゴールド認証企業とマッチングする。同医療団は2011年3月11日の東日本大震災以降、前身のチームを含めて国内外のほぼ全ての激甚災害に出動。1000超の企業・団体と連携して支援を届けており、経験や知見を研修コンテンツに生かす。これまで企業の災害支援は寄付や物資提供が中心だが、社会課題に向き合う姿勢やエンゲージメント(信頼や絆)を深めるために社員のボランティア活動を後押ししたいと考える企業が増えてきたという。同制度は、人材サービスなどでマッチングノウハウのあるディップ(東京)と協力。また犬の保護・譲渡活動を通じて殺処分ゼロを目指す、同NPO法人運営の「ピースワンコ・ジャパン」は3月15日、広島譲渡センターをマリーナホップから安芸区矢野西1―35―6に移転した。122平方㍍にドッグランや個室ゲージなどを設置。
担当記者:吉田