昨年1月設立で住宅点検サービスなどのGR(西区福島町、岩畔隆志代表)は、廃校になった安佐北区の旧久地小学校(安佐町久地4477―2)のプールを活用した「GR水中ドローンアカデミー」を4月に開く。水中ドローンで管路や河川などの点検実績を持つ岩畔代表ら2人が講師を務め、受講者のレベルに応じた講習を提供。橋脚などを管理する建設コンサルタントや、漁業者が使う網の点検といった需要を見込む。

(社)日本水中ドローン協会には所属せず、講師の実務経験と受講者のニーズに基づいた独自のカリキュラムを組む。岩畔代表は「県内の同業は数が少ないうえ、一般利用されているプールを借りて運営する場合が多いが、当社では廃校を使うことで時間に縛られにくい。日時や内容など、受講者の希望に柔軟に対応できる」と話す。講習は受講者2〜3人で行い、料金は操作方法など基礎的な内容の場合、1人当たり7万7000円。経験者などが対象の応用編は同6万6000円。いずれも1日で完了する。基礎〜応用のセットプランは同11万円で、1日半〜2日程度のプログラムとなる。初年度は月間受講者4人を目標に掲げ、2年目8人、3年目で10人以上を計画する。スクールのサイトhttps://gr-net.com/rov_academy/近年は豪雨災害が激甚化・頻発化しており、国土交通省は川に架かる橋梁の調査を進めている。例えば2022年に同省の呼び掛けでJR各社が全国5800カ所を点検した際は、監視や補修・補強が必要な橋が53カ所見つかった。こうした調査は今後も増加が見込まれ、GRでは潜水士の補助や点検精度の向上のため、カメラとソナーを備える水中ドローンの需要が高まるとしている。同社は県内の物流会社で総務部長などを務めた代表が独立し設立。年2回の住宅点検を行う月額制サービス「おうちガード」を展開するほか、ドローンによる山間部などへの輸送サービスも構想する。

担当記者:近藤

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