自動車部品納入代行や物流などのロジコムホールディングス(東区矢賀新町、大上正人社長)は3月1日、「在広島モンゴル国名誉領事館」を同社事務所内に開設した。2月11日付で大上社長が名誉領事に任命されており、任期は4年。日本からモンゴルへの輸出額はおおむね右肩上がりで、2010年の139億円から24年には12倍の1686億円(推計)に拡大。経済、科学技術、文化、観光などの交流促進を目指す。中国地方5県を管轄し、主な活動は在日モンゴル人や団体の安全・権利の保護、日本の法律や規則を順守するための支援、来日に関わる便宜供与、両国間の交流やモンゴルへの投資促進など。モンゴルへの輸出品目は広島の基幹産業である自動車や機械が多くを占めており、経済セミナー開催や地元団体の視察時の窓口(担当者)紹介といった役目も担う方針。留学生との交流をはじめ、モンゴルから県内大学の先端技術研究施設への職員派遣要望があった際などには来日時のサポートを予定する。物流業の同社は空輸手配ができることから、県産品の現地PRなどでも行政に協力していく。同社は、大上社長の父で前社長の正治さん(故)夫妻が1994年の広島アジア競技大会でモンゴル選手団の世話役を務めたことをきっかけに、国際ソフトテニス大会の広島開催時に同国選手団の来日を支援している。東京の大使館、大阪市の総領事館のほか札幌、新潟、富山県高岡、名古屋、徳島、福岡の各市に名誉領事館があるが、空白地帯だった中国地方に開設したいと同国の外交官から打診があった。問い合わせには日本語と英語で対応する。(電)082―282―3434。2023年のモンゴルの人口は約350万人で、県内の在留者は近年100人強で推移。人柄は温厚な傾向という。同社は海外物流事業の強化に伴い、外国籍の社員を増やしている。現在、モンゴル国籍者はいないが、積極的に採用する考え。

担当記者:吉田

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事