もみ殻固形燃料製造装置の製造販売などのトロムソ(尾道市因島重井町、上杉正章社長)は、尾道市から同市因島フラワーセンター(同町)の一部を入札で購入した。敷地約7000平方㍍に「バイオ炭R&Dセンター」を新設する。バイオ炭製造機開発棟(平屋160平方㍍)、バイオ炭研究棟(2階建て延べ420平方㍍)、バイオ炭を施用した栽培試験棟を3月に着工、12月末に完成、運営開始を予定。総事業費は土地購入代を含め約1億8000万円。因島フラワーセンターは1990年に県立で開園し、2006年には尾道市へ管理運営を移管して改修。12年から入園料が無料化された。トロムソはR&Dセンターの主な設備として、同製造機開発棟に自社開発の連続式バイオ炭製造装置2台、自社開発のレンガ式同製造装置1台、設計CAD2台、バイオ炭研究棟にガスクロマトグラフィー(CH4、N2O、CO2 同時計測可能)、バイオ炭組成分析装置CHNコーダー、バイオ炭栽培試験棟はビニールハウス2棟、自社開発のバイオ炭施用装置、トラクター各1台、バイオ炭施用設備1式を配置する。既存建屋を利用し、もみ殻固形燃料製造装置の組み立て製造販売も行う。同社は尾道市因島の船舶用熱交換機メーカーからスピンオフし、1994年に創業した。もみ殻固形燃料製造装置とバイオ炭製造機の製造販売が2本柱で、他に浄水器の製造販売、バイオ炭を農業利用するためのコンサル業務、温室効果ガス計測を手掛ける。23年12月に出光興産と三菱商事が共同出資するアストモスエネルギーと資本業務提携を締結。トロムソが第三者割当増資で発行した株式をアストモス社が引き受け、資本金を2999万円に増資し、資本準備金も2000万円と増強した。
担当記者:大谷