転院患者の搬送など民間救急を手掛ける(社)ホークCSR(安佐北区可部南)は、2月末に全国の同業者と共に業界団体「ブルーメディカル搬送協会」(本部:東京都)を発足する。消防庁は真に必要な人が利用できない事態を減らすために、緊急性や専門医療の必要性が低い場合には民間事業者の利用を呼び掛けている。民間救急を普及させ、消防署の救急車の適正利用の推進を目指す。新団体は国や自治体などから依頼を受け、地震などの災害時、サッカーの国際試合や花火大会といった大型イベント、要人の来訪時などに、消防署に代わって救急車や人員を派遣する。北海道から大分までの17法人で組織し、保有車両は計70台。ホークCSRの高橋透代表が代表理事に就く。参加事業者同士が連携し、県をまたぐ長距離搬送も担う。民間救急のPR活動や同業者向け研修にも取り組む。類似の業界団体との差別化を図るため、看護師または救急救命士が常駐する法人だけを参加対象とする。参加費は月5000円。有事の迅速な派遣を実現するため、全都道府県への展開を目指す。ホークCSRは2021年に設立され、「ひろしまメディカル民間救急搬送サービス」の屋号で活動。月額制で病院から搬送業務を請け負うサービスの問い合わせが増えている。将来はこの仕組みを県外に拡大し、加盟事業者への発注を検討する。
担当記者:大島