ベッドやマットレス製造のアンネルベッド(南区出島、石田朋宏社長)は安眠グッズ市場に乗り出す。上質な眠りがテーマのベッドブランド「fika」(フィーカ)から、寝具向けの消臭スプレー「fikaベッドシャワーAG+」を昨年12月に発売。ベッド以外の商品群は初めてで、ルームディフューザー(芳香器)などのラインアップ拡充を進める。1年ほど前に立ち上げたフィーカは、肌触りの良い高品質のコットンを使うマットレスや無垢材のベッドフレームをそろえ、全国16の家具・インテリアショップに卸している。ベッドシャワーは抗菌効果のある銀イオンやアルカリイオン水を配合し、PM2・5、花粉、臭いを除去する作用を専門機関で実証済み。花畑をイメージした香り付きで、睡眠前に枕や布団に吹き付けるとストレス緩和につながるという。ポードルーティン化粧品(福岡)に製造を委託した。富士経済(東京)は、睡眠サポート関連のセルフヘルスケア市場(医薬部外品、健康・機能食品、生活用品など)が健康意識の高まりを背景に2024年に前年比8・7%増の1904億円、30年には2162億円になると試算する。主力事業と親和性が高く、関連商材をそろえることでこうした消費者向けのプロモーションに生かしたいとしている。アンネルベッドは1934年に創業。ピアノ線材を採用した独自のポケットコイルのマットレス「レイズテック」を主力に、介護や自立支援の電動ベッドも手掛ける。
担当記者:道本