住宅リフォームで地場大手のマエダハウジング(中区八丁堀)は2024年12月期のグループ6社の連結売上高が前年比6%増の45億3000万円で過去最高を更新した。今期は50億円を目指す。前期に売り上げを合算していないが、M&Aで新たに3社を加えており、30年の「グループ10社、社員300人、売上高100億円」達成に弾みが付く。

前期の単独売上高は前年比4%増の21億9000万円を計上した。非住宅リフォーム、不動産を合わせた3社で29億5500万円(期末社員111人)。5月には注文住宅や法人向けリフォームの中島建設(福山市木之庄町、1957年創業、売上高2億円強)の全株式を取得し、福山に進出した。これを足掛かりにマエダハウジングの福山支店も開く予定だ。中島建設が本社近くに所有する1300平方㍍の土地で新築モデルハウスやリフォームとインテリアのショールームなどを検討。また店舗のなかった廿日市市で水回り専門店を11月にオープンするなど、エリアを拡大している。これまでは広島市と府中町、東広島市に6店だった。12月には1級建築士事務所のラーバン(佐伯区五日市町石内、1995年設立、売上高1億5000万円前後)の全株式を取得しており、古民家再生や空き家再活用事業、注文住宅の価値向上を図る。同社の下田卓夫社長はテレビ番組「劇的ビフォーアフター」の〝匠〟役をはじめ、メディアへの出演実績やコンテスト受賞が多数ある。グループでデザインなどのノウハウを共有し、現場監督の派遣も行う。このほか23年9月に人材派遣業のエイブルスタッフ(中区鉄砲町、売上高約1億円)も傘下に加わっている。マエダハウジングの前田政登己社長は「リフォームだけでなく新築住宅、不動産、不用品買取店など事業領域を拡大してきた。時代の変化は激しく、何かが不調なら別の分野で引き上げる必要がある。グループ各社で助け合いながら変革していくために、地域密着コングロマリット(複合企業体)経営を推進する」と話す。今期は引き続き耐震や断熱、防音などの性能向上リノベーションに注力する。過去最高の受注残があり、単独売上高25億円を目指す。非住宅リフォームなどの会社は4億3000万円、不動産会社は収益物件や賃貸管理などストックビジネスも広げて3億2000万円、3社で30億円突破を図り、計32億5000万円が目標。このうち新築部門は選びやすい価格帯別のラインアップをそろえ、完工15棟・3億4000万円を設定。マエダハウジングは累計3万4000件超の実績があり、県内リフォーム売上高で11年連続1位。リフォーム会社のイメージを強く持たれているため、新築含むワンストップ体制の周知を積極化する。店舗開業コンサルも始め、5件の成約を掲げる。

担当記者:吉田

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