技能実習生・特定技能外国人受け入れ、人材育成などを手掛ける監理団体(協)西海協(安佐南区伴南、池田純爾理事長)は全国に先駆け、大手の福山通運(福山市)向けを皮切りに外国人のトラック運転手受け入れ支援を本格化していく。物流2024年問題で人手不足が深刻化する自動車運送業は同年3月、就労目的の在留資格「特定技能」の1号対象に追加。西海協は外国人ドライバー受け入れの説明会を各地で順次開き、全国展開を視野に成長軌道に乗せていく構えだ。福通向けは、適性検査などを受けた20〜25歳のベトナム人男性15人を1期生として今夏〜今秋、同国送り出し機関から受け入れる。1年目に運転免許の取得に取り組みながら、倉庫作業を経験させ、順次、特定技能運転手としてデビューする予定。インドネシアやタイ、スリランカからの受け入れ準備も進めていく。運送業者向けの説明会は全国で順次開催し、2月に茨城県水戸市、3月に愛媛県松山市で予定する。広島は3、4月に計画する。西海協は02年設立来、累計受け入れ実績は7400人超、組合員数は現在170社、38都道府県で活動。製造業向けを主力に西日本では最多規模の人数を受け入れるが、市場は飽和状態で競争が激化しているという。制度改正により、運送業が特定技能へ解禁されたことを受け、全国の監理団体では先陣を切って運転手不足に悩むトラック業界の課題に挑む。池田理事長は「外国人の受け入れを行う企業のニーズや相手国の特徴に合わせてきめ細かく対応できるよう、新免取得・外免切り替えの両輪で外国人運転手需要に応えていきたい」とする。外国人材の獲得競争はますます激しくなる見通しで西海協は現在、アセアン中心に7カ国の送り出し機関と提携している。

担当記者:藤井

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事