宝飾・時計販売の新川グループは、昨年12月6日にオープンしたイオンタウン楽々園(佐伯区楽々園4―14―25)1階で新店を構えたほか、3月15日には新川本社(安佐南区相田1―15―21)2階で工房「ジュエリーファクトリーお多福」を開設する。6社でつくる同グループで初となる商業施設内への出店で若者を主とする客層を開拓。工房ではリメーク需要などにも応え、顧客満足度の向上につなげる狙い。既存店は50〜70代の層に支持されているが、20〜40代にも気軽に立ち寄ってもらいたいとシンプルな内装で入り口扉のない設計とした。スタッフは2〜4人体制。18金やプラチナ製の地金製品「喜平」などを販売する。近年、資産価値があると注目を集める喜平商品は他社店舗でも扱っているケースが多く、名前刻印サービスやアフターフォローに注力し差別化を図る。ほか新規客には、時計修理など新店にはないサービスに対応する楽々園店(同区楽々園4―7―10)なども認知してもらい、既存店の集客増につなげたいとする。営業時間は午前10時〜午後8時。工房は面積16平方㍍。近年はリメーク需要や自分好みのデザインを要望する声が多いことから、新たにレーザー彫刻機「tracer」を、また宝飾品などの鑑別精度を高めるために貴金属の分析機械を導入。これらを含めてIT化など設備投資額は3500万円を見込み過去最高という。常駐する職人らと直接商談できるスペースも隣接して設ける。グループの中核である新川の工藤清恵社長は「今後はジュエリーの手作り体験会の開催や、地元の小・中学生向け職場体験の受け入れも視野に入れる。幅広い世代にジュエリーの魅力を伝える場になれば」と話した。新川グループは本店や可部・本通り・西条店など計6店を運営。各店が別会社として独立採算制を敷く。前期のグループ売上高は11億円。今回の新店開業や工房開設で今期は前年比5〜10%増を目指す。

担当記者:阿戸

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