住宅ローン審査業務の円滑化を支援するスタートアップ、住宅ローン診断カンパニー(東京)は11月、同社初のシステム開発・改修拠点「江田島オフィス」を江田島市江田島町切串2―1―2に開いた。IT人材の確保が難しい中、門田英晃CTO(最高技術責任者)の出身大学院がある広島で求職者を取り込む狙い。工務店向けの主力サービス「住宅ローン1DAY診断」の拡販を目指す。2022年から展開する同サービスはクラウド上で個人信用情報と独自のデータベースを基に、借り入れ可能な金融機関や金額の診断結果を最短で当日に示す。正答率は95%以上で、予算上限の明確化によって契約までのリードタイム(納期)短縮や成約率向上につながるとし、全国500社超が導入している。1拠点当たり月1万4800円(税抜)。江田島オフィスはゲストハウスやコワーキングスペース、カフェなどが入る複合施設「キリクシ コースタル ビレッジ」の1室を貸借。もともと在宅勤務をしていたエンジニア2人が駐在し、2〜3年内に10人体制を目指す。県内学生のインターンシップ(就業体験)も受け入れる方針。IT企業誘致に積極的な同市の補助金を活用した。他エリアでの開設計画はないとする。15年4月創業。同診断のほか、専門知識がなくても資金計画書とローン比較表を作成できる「住宅ローン提案クラウド」なども提供している。従業員14人。
担当記者:道本