保険代理業の藤岡保険コンサルタント(佐伯区利松、藤岡徹也社長)は11月1日、同業種で全国で初めて経済産業省の「DX推進事業者」認定を受けた。県内の小規模企業としても初。完全ペーパーレス化や生成AIなどの活用で、業務効率化と社員の働きがい改革の実現を目指す。DXの推進へ、藤岡社長が国家資格のITパスポートを取得し、トップダウンで積極的にデジタル技術を導入する体制を構築。社員向けに同資格の取得費用を支援し、26年度末までに3人の合格を目指す。保険の申し込みや請求手続きの完全ペーパーレス化に加え、ウェブ証券の拡充、オンライン面談などを推進し、状況をHPで公開する。顧客ロイヤルティを数値化したネット・プロモーター・スコア(NPS)も活用してサービスの改善に役立てるほか、サイバー・情報セキュリティー対策にも力を入れる。藤岡社長は「今後は顧客の情報から最適な保険プランを生成AIが提案するといった時代が来る。このデジタル変革の波をチャンスと捉え、グリーン×デジタル戦略を新たな成長戦略への原動力とし、地域に愛され続ける会社を目指したい」と話した。同制度は2020年12月の開始から24年10月現在で1205社が認定されており、県内では中国電力やイズミなど13社が取得済み。認定制度ロゴマークの使用ほか、DX投資促進税制、人材育成の訓練に対する支援措置などを受けられる。
担当記者:高見