建築用タワークレーンなど製造の北川鉄工所(府中市元町、岡野帝男社長)は、風力発電設備建設用の定置式クレーン「JCW1250」を発売した。初の量産型で、建機レンタル会社などに販売する。最大作業高さ130㍍、最大定格荷重95㌧の作業半径は3〜12・5㍍で、風車組み立てに必要な作業面積が抑えられる。マスト(柱)のたわみによる作業半径の補正表示、地面の沈み量の表示など特許技術を搭載する。X型の土台部分はI型に閉じてマストと昇降フレーム部を一体にして移動、組み立てできる。運搬・作業性を高めて、山地や丘陵などが多い設置現場での需要を見込む。2020年に受注生産で国産初の風車建設用大型クレーン「JCW1800K」を発売。脱炭素化を背景に、国内の風力発電施設の新規開発や、建築後20年でリプレースする際は、高出力な塔高さ約115㍍の風車の選択が増えている。この建設需要を取り込むため、前型の知見を設計に生かし、本体価格を従来品より抑えた新型を開発した。

担当記者:斎藤

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