農林水産業と他業種の連携を通じて新たなビジネスの創出を目指す、県のプロジェクト「ヒロシマフードバトン」の事業発表会が10月11日に開かれた。タレントの載寧(さいねい)龍二さんが代表を務める野菜生産のユウゲン(南区)、オタフクソース(西区)など3社が採択された。今年で3年目。ユウゲンは、健康被害や水質汚染につながる恐れのある硝酸態窒素の含有量が少ない「ウェルビーイング野菜」の認証制度を計画。生産者に土作りのノウハウを教え、専門機関での検査を基に認証シールを発行する。3年後に150事業者の参画を目指す。オタフクソースは多彩な調味料のラインアップを生かし、農家の6次産業化を支援。野菜を使うドレッシングなどのレシピを共同開発し、委託先で小ロット製造して農家に販売する。道の駅など販路の開拓まで伴走する。日持ちして単価の高い調味料に加工することで、農家の収入増につなげてもらう。地域商社の瀬戸内百姓(尾道市)は大きくてゴツゴツとした見た目の規格外レモンを「怪獣レモン」の名前でブランド化し、食品メーカーなどに原料供給している。菓子やチューハイなど採用実績が増加。生産者の確保に注力するほか、他のかんきつ類にも取り組みを広げたいという。

担当記者:斎藤

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