佐伯商工会(廿日市市津田1963-3)はビンテージ家具、銅製工芸品、ハーブティー、青ネギ加工品など地元の廿日市市佐伯、吉和地区の資源を活用した商品群の販売を支援する「はつかいちローカルプロジェクト」に注力している。2024年度は9月5、6日に広島ブランドショップTAU(東京)に出展。10月26、27日の広島フードフェスティバルへの参加も予定する。支援先の一つ、23年3月にオープンした古民家インテリアショップ・工房「sumu.」(同市浅原)=写真①=は、主に北欧ビンテージ家具の展示販売のほか、紙ひも座面等の張り替えなど家具修理を手掛ける。真ちゅうとウォールナットで作ったキーホルダーなど小物類の製作も行う。広島出身の杉原祥太代表は北欧インテリアショップ・CONNECT(香川県)で修行し、独立した。

23年に工房を開設した「いゑもり」(同市栗栖、矢竹純代表)は、銅製の器やアクセサリーなどの生活工芸品=写真②=を製作。一枚の銅板を金づちでたたき上げる鍛金という技法で器を作り、たたいた跡を模様にした酒器や茶器を新商品として加えた。オーダーメードにも応える。新柄のぐい呑、ビールカップなど新商品も製作した。自社サイトのほか、広島市現代美術館ミュージアムショップ、宮島口の雑貨店epilo(エピロ)などでも販売。

飲食店からネギ農家に転身したイチハチファーム(同市玖島4404ー1、岡田真仁代表)は、1㌶のほ場で食味にこだわった九条系の青ネギを栽培。辛味、雑味が少なく甘みが強いのが特徴で、自社栽培の玖島ネギと宮島産のカキを使ったディップソース「葱と牡蠣」=写真③=を開発した。佐伯、吉和地区などで販売。販路拡大に向けたパッケージやリーフレットの作成とともに、ネギを使った新たな調味料やスパイスの試作を続けている。

16年に広島市内から移住し、20年に農園を立ち上げたアイリーファーム(同市吉和669、深瀬真見代表)は、シベリア原産の多年草で英国などで人気がある「ルバーブ」を栽培。茎を食べ、整腸や美肌効果などがあるとされる。ルバーブを使ったハーブティー2種類、ピクルス、ジャム=写真④=を開発。自社サイトに加え、廿日市市のなかざわ商店、クヴェーレ吉和、はつこいマーケット、宮島SA下りなどで販売する。田原農園(同市永原485、今田徳之社長)、吉和ラフレーズ(同市吉和2776、栗田直樹代表)、ワイ・ワイファーム(同市津田3967、水田耕太代表)で「苺キングダムプロジェクト」が23年8月に発足。商品の共同開発、加工商品の重複を避ける調整、相互販売、生産量増強で協力。はつかいち森のあそび場協議会との連携、地元小学校の給食への提供と校内放送での説明、野外活動の受け入れも行う。はつかいちローカルプロジェクトは23年度はグッドライフフェア(9月、東京)、ビジネスフェア中四国(2月、南区)の商談会に出展。ひろしま夢プラザ店頭(1、3月)、廿日の市(2月)、桜花祭(3月)にも参加。4月のはつかいち桜祭り、マツダスタジアムわがまち魅力発信隊、アジアトライアスロンにも出展した。
担当記者:大谷