業務用食品卸のアクト中食(西区草津港、平岩由紀雄社長)は、揚げ物の食品素材への吸油率や酸化・劣化を抑える業務用「揚げ物油削減装置」拡販を本格化している。健康志向やコスト削減をうたい、主に揚げ物総菜を店内で扱うスーパーや量販店向けに提案営業。全国にエリア代理店を募り、向こう5年で1万本の導入を目指す。同装置「シエテックス」製造元SieteX(東京)の総代理店となり、2023年度からレンタル方式(月7000円)で扱いを始めた。揚げ油は使用するたびに粘度を増し、素材に絡みやすく消費量も多くなる。シエテックス(直径90×22㍉)を油30㍑につき1本投入するだけで微弱振動共鳴共振波により油の分子構造を整え、サラサラの状態を維持。油の分子のバランスを安定化させ酸化を抑制する。熱伝導率を高め、調理時間の短縮、設定温度を下げることで電気・ガス代を節約できる。差し油や廃油も減らせ、油の使用量や業務コストの削減に役立つという。導入先からは「サクっと揚がり香りが立つ」、「品質を維持したまま油が長持ちするようになり、ろ過材の使用が減った」、「客単価が上がった」などの評価がある。同社は外食産業向け主力に取引先約7000店、取扱商品2万点以上。コロナ禍から業績を回復し、今期から本業の卸に経営資源を集中させ、巻き返しを図っている。
担当記者:藤井