高校国語の副教材・問題集を作る尚文出版(西区横川町、水野理朋社長)は、2024年7月期売上高が前年比9%増の15億9000万円で過去最高を更新した。少子化が進む中、3期連続の増収。原材料の高騰を背景に書籍価格を改定したほか、来年の大学入試共通テストに対応した予想問題集の新刊などが販売数を伸ばした。経常利益は同59%増の4億3600万円。創業者である水野左千夫前社長の役員退職慰労金の特損があり、当期純損失は4000万円。期末の自己資本比率は92・9%に達した。強みとする丁寧な営業活動とデジタルコンテンツの発売などで、今期売上高は16億5000万円を目指す。1982年に同社を創業した左千夫前社長は3月8日に逝去した。それに先立ち、2月1日付で長男の理朋氏(54)が社長に就いた。
担当記者:梶原