自動車部品納入代行や物流で地場大手のロジコム(東区矢賀新町、大上正人社長)は2025年3月期に3年連続最高となる売り上げ350億円を予想し、グループで400億円を突破する見通しとなった。多くの自動車関連企業が拠点を構えるメキシコに進出するなど事業を拡大し、設立70周年の29年度(30年3月期)に掲げる「グループ600億円」の達成へ弾みを付ける。

同社は部品メーカーから完成車メーカー工場への納入を代行しており、ミルクラン(巡回集荷)なども強み。前期はコロナ禍のマイナス影響からの脱却や、車載用電子部品に使われる半導体の不足が解消されたことで、各メーカーの生産台数が回復。こうした中で新規受注もあり、前年比10%増の単独売上高322億5776万円を計上した。コロナ前の最高値だった20年3月期を約50 億円上回る。今期は、23年1月開設の福岡、24年1月の静岡の新拠点が押し上げる見通し。グループ会社で運送部門を受け持つロジコム・アイの前期売上高も前年比11・5%増で過去最高の44億1765万円を計上。今期は50億1600万円を予想する。ロジコムは東北〜九州に物流45拠点を構える。タイ、インドネシア、中国、インドに現地法人がある。7月にはメキシコに現地法人を設立。同国第三の都市モンテレイから西へ90㌔に位置し、周辺にゼネラルモーターズやステランティスなどの工場があるコアウイラ州都サルティーヨに進出する。中国の部品メーカー工場の隣接地3万3000平方㍍に平屋倉庫2万1000平方㍍を建設し、25年5月の完成・稼働を予定。同部品メーカーと共同で資金を出し、ロジコムグループは5億円を投じる。

担当記者:吉田

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