2023年度の中国地方の新造船受注量は、重量ベースで前年度比7・8%減の201万総㌧となった。隻数では11隻減の72隻。海運が活発化した21年度下期から22年度下期に受注好調だった一方、働き方改革関連法による労働時間制限で生産能力が低下。足元では資材価格の高騰や為替の不安定化が進んでおり、安値で買いたい船主と、値下げ受注の必要がないほど十分な手持ち工事を抱える造船会社との間で様子見のムードが続く。その影響で現有船舶の修繕維持が活発化している。受注の内訳は国内船が30隻・1万6000総㌧、輸出船が42隻・199万4000総㌧だった。建造量は92隻(2隻増)・227万5000総㌧(5・6%増)で、手持ち工事量が204隻(20隻減)・726万3000総㌧(3・5%減)。また、修繕量は2463隻・604億5000万円(69・2%増)と大きく伸びた。ポンプやタービンなど舶用工業製品の生産高は前年度比8・4%増の1893億円となった。
担当記者:額田