服飾資材卸で地場大手のミツボシコーポレーション(福山市新市町戸手2382-6、中塚一夫社長)は8月、本社敷地内に建設していた新社屋の稼働を始めた。固定席を設けないフリーアドレス制など、仕事内容に応じて働く場所を自ら選ぶ「アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)」を導入。働きやすい環境を整え、優秀な人材の確保や定着率向上に力を入れる。旧社屋は築50年ほどで老朽化が進み、手狭となっていた。駐車場などに使っていた空き地に3階建て延べ1500平方㍍を新築。2月に着工し、7月末に完成した。3階の管理部にフリーアドレス制を採用。社員同士で気軽に会話ができるエリア=写真①=や、一人で集中するためのワークスペースを設け、モチベーションや生産性の向上を促す。

写真②:自社ニット製品の撮影スタジオ

近年注力する子ども向けの自社ニット製品の撮影スタジオ=写真②=に加え、オンライン会議向けの大型モニターを備える大会議室を設置。2階は営業や資材調達の部署、商談室などを置き、1階は倉庫に使う。旧社屋は当面、倉庫などに活用し、いずれ解体する予定。1949年創業。ファスナーやボタン、リベット(ジーンズのポケットに付ける金属製の留め具)などの卸を主力に、海外アパレルブランドのOEM・ODMを手掛ける。FC加盟で中古書店「ブックオフ」4店の運営も。岡山、大阪、東京に支店を、石川にニットパーツの工場を構える。2024年4月期売上高は74億6200万円を計上。従業員125人。

担当記者:道本

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