大野石油店(中区西白島町、大野徹社長)は直営給油所の立地や強みを生かしながら車関連サービスを全社的にワンストップで提供する体制を構築するため、新たな運営方式へ順次シフトしていく。第一弾で、今秋を目途にFC加盟する格安レンタカー事業に乗り出すほか、来春にはカーコーティング・洗車専門店を計画。直営店のネットワークをフル活用して車関連ニーズに幅広く対応できる営業体制を敷く構えだ。グループ31給油所ごとに車検・整備、板金、塗装、保険などをワンストップで提供するサービスを基準とするが、各店の得意や強みを洗い出し、それぞれに特化したサービス体制を整えていく。新規に始めるレンタカー事業は短期に加え、長期の利用もできる。ウェブ活用で出張やビジネス利用などを掘り起こし、給油所とのシナジーも見込む。洗車専門店は系列元売りの〝スマートよろずや構想〟の方針に沿い、給油所を地域の生活支援基地と位置付け、市内の1給油所を業態転換する。給油所運営は省エネ車の普及や若者の車離れに加え、原油高や為替などの影響で高値水準が続いており、燃料油以外で安定した収益を生み出す必要に迫られている。大野グループ8社は抗菌・抗ウイルス作用のある光触媒事業など新規分野を開拓してきたが、新たに構築するワンストップ体制で車関連サービスの領域を拡充する方針。
担当記者:藤井