IT・組織開発コンサルティング業のイクシス(東広島市西条町寺家6840-24、杉原里志社長)は7月に「東広島の人事部」プロジェクトを立ち上げ、市内事業者の人事課題解決を目指す。企業の経営力向上を図る経産省の補助金事業に採択された。採用や教育、評価といった業務だけでなく、働きやすい環境の構築やキャリア設計なども支援することで優秀な人材を確保・育成し、市全体の活性化につなげたいとする。具体的な内容はオンライン求人広告の活用や面接技法のトレーニングといった採用面に加え、各職種で求められるスキルを明確化した研修計画の策定、リモートワーク用ITインフラの整備、経営者の視野を広げる企業個別診断など、幅広い支援を想定。東広島市からテレワーク人材活用支援事業や経営者向け勉強会「経営の仕組み化ラボ」などを受託した実績を生かす。市のほか、東広島商工会議所、広島銀行、呉信用金庫、ひろぎんヒューマンリソース、ウェブ制作のウィーブ(東広島市鏡山)、コンサル業の(社)ワークデザインラボ(東京)が協力し、参画企業の確保や実務面をサポートする。7月24日には中小企業の組織戦略を解説するキックオフのセミナーを開いた。杉原社長は「市の人口は増えているが、中山間地域の過疎化や大学生の市内就職率の低さなど課題もある。事業を通じ雇用機会を創出するほか、将来は住民と一体となったイベントも企画して地域の魅力を高めたい」と話す。現在3%の市内就職率を2035年に5%へ高める、民間専門機関GPTW(グレート・プレイス・トゥー・ワーク)の「働きがいのある会社」認定を34年までに30社取得などの目標を掲げる。同社は21年、経営コンサルや採用支援などを手掛ける東広島の会社で取締役を務めた杉原社長が設立。経産省の同補助事業では県内で他に福山市、庄原市、呉市の3プロジェクトが採択されている。

担当記者:近藤

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