棄物処理で県内大手のオガワエコノス(府中市高木町502-10、小川勲社長)は、大規模なRPF(廃プラスチックを原料とする石炭代替燃料)生産工場が昨春に稼働を始めたことなどを受け、2024年3月期決算で前年比15%増の売上高51億1602万円を計上。14期連続増収となり、初めて50億円を突破した。廃プラの再利用で社会課題を解決するほか、石炭の使用量削減を図る企業ニーズに対応。25年は2・6%増の52億5000万円の売り上げを見込む。およそ20億円を投じたRPF工場「サーキュラーエコノミー福山」は建屋面積3416平方㍍で同市箕沖町の「びんごエコ団地」内に立地する。風力、振動、磁力、光学などの各種高度自動選別機が廃プラ類から原料を選別し、破砕や成型を経て製品化。同社全体の生産能力は従前比2倍の12万㌧となった。現在は生産に対して出荷が追い付いていない状況で、態勢が整えばさらに業績を押し上げる見込みという。10年に約22億円だった売上高は環境意識の高まりを受けて増加を続け、24年3月期も大幅増収を達成。一方、同期の経常利益は燃料費など各種コスト上昇の影響もあり、前年比1・5%増の3億6923万円にとどまった。純利益は82%増え2億7113万円。府中市と福山市に合計4カ所ほか岡山、仙台にも各種工場があり、一般・産業廃棄物の収集・処理・再生をはじめ、下水処理場の維持管理、汚水・ごみ処理設備機器のレンタル・販売、肥料の研究開発などをトータルに手掛ける。今年3月には使用済みプラスチックの再資源化技術を研究開発するアールプラスジャパン(東京)へ資本参加し、循環型社会の実現に向けた取り組みを進める。

担当記者:近藤

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