食品スーパーのフレスタ(安佐南区緑井、谷本満社長)は、低価格品への需要の高まりを受け、今春から割安な精肉の販売を強化している。大量仕入れで原価を下げるほか、加工センターの設備を増強して生産性を高める。精肉をフックに広域から集客し、メインターゲットの50代以上に加え、30〜40代の共働き、ファミリー世帯を呼び込む。物価上昇に比べて賃金の上昇幅は小さく、低価格のニーズが高まる。鶏モモ肉、豚ロース肉など売れ筋10品目の仕入れ量を増やして従来から最大35%ほど安く販売し、1㌔入りなどの大容量パックも充実。生産性の向上へ、今期中にプロセス(加工)センターに大型スライサーなどの増設を予定する。3月に低価格戦略の検証を先行した室の木店(山口県)では、売り上げが前年比66%増と想定を上回った。今期中に野菜、精肉、鮮魚の生鮮3部門の構成比を現在の39・8%から42%に引き上げる。このほか、自社プライベートブランド(PB)「Bimi」を全面的に見直し、健康効果や環境負荷の低減などの訴求を強める。構成比を現在の9%から12%に引き上げる目標。同業との連携も強化し、4月からハローデイ(福岡)のPBを扱う。2025年2月期の単体売上高は前年比4・6%増の878億円を予想。新規出店はせず、既存店の改装やフルセルフレジの導入に投資する。グループ売上高は1015億円と、初めて1000億円突破を見込む。長期ビションで28年に単体年商1000億円を掲げる。

担当記者:大島

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