オタフクソース(西区商工センター、佐々木孝富社長)は6月1日、欧州で初の支店をフランス・パリに開いた。日本食レストランや小売店にソースや酢を拡販。2027年に欧州向けの輸出額を現在から2倍強に当たる10億円に引き上げる。日本食の人気の高まりなどを背景に、欧州向け輸出はここ5年で約2倍に伸長。従来は国内の専門部署からの出張で対応していたが、周辺各国へのアクセスが良く、ファッションや食といった文化の発信力に長けたパリに拠点を設けて営業力を高める。試食販売やイベント出展を積極的に行い、お好み焼きをはじめとした鉄板・粉ものメニューの普及につなげる。輸入規制や法規改正の情報を入手し、対応を速める。厳しい環境規制のある欧州で包装資材などに関する知見を広げ、国内でも生かす。将来はプライベートブランド商品の開発にも対応したいとする。当面は1人体制で、今後の増員を検討。1990年代から輸出を始め、米国、中国、マレーシアに製造販売を担う現地法人を展開する。海外支店は2018年の台北に続き2カ所目。
担当記者:大島