家具製造のマルニ木工(佐伯区湯来町白砂、山中洋社長)は一般消費者への直販を強化する。大阪市中央区農人橋のショールームを閉め、同区淡路町に直営販売店「maruni osaka」を6月20日にオープン。4月には廿日市市下平良の広島ショールームを直営店に業態変更しており、従来の家具小売店や百貨店への卸売りに加えて、ブランドの世界観を直接伝えることで販売増につなげる。直営店は福岡の協業店を含め全国5、県内2店体制となる。これまでは購入希望者を近隣の百貨店などへ送客していた。大阪のメインストリート御堂筋沿いに6月開業した大型複合ビル「アーバンネット御堂筋ビル」(地下2階、地上21階建て)の1階を貸借。店舗面積は235平方㍍で、椅子やテーブルなどの主力高級ブランド「MARUNI COLLECTION」を中心に約50アイテムをそろえる。ブランドイメージの統一のため、内装は同ブランドを手掛けた著名デザイナー深澤直人氏に監修を依頼した。白、黒、グレーを基調に落ち着く店内とし、展示家具を引き立てる。食器や生活雑貨なども扱い、家具との調和を意識した商品を並べて、購買意欲を高めたいとする。新作発表会など定期イベントも計画。人員は5人体制。2008年から同ブランドを展開し、ヨーロッパや北米、オセアニアなど世界30の国と地域に販路を拡大。国内のホテルや飲食店向けの受注も好調で、法人向け営業を強める方針を掲げる。年商は約28億円。
担当記者:道本