クラウドサービス企画のこねっと(西区商工センター6-9-39、長野学社長)は、小中学生が学業で使う書道セットなどの備品をスマホで購入・決済できるサービス「こねっと」の引き合いが急伸している。中四国地区の教育委員会、学校、PTAなどから商談要請が重なり、100校以上が待ちの状態という。これまでに40校ほどと商談し、本年度中に少なくとも110校以上との契約を見込む。キャッシュレス決済が普及しつつあるが、学校現場は紙による注文、現金支払いが主流という。同サービスは教員が保護者に通話アプリLINEを通じて備品の情報を一斉配信。保護者は好みの商品を注文し、クレジットカード、QRコード決済、コンビニ払いなどで支払える。同社は備品を納品する学納店から売上高の一部を手数料で受け取る。同様のサービスは珍しく、教職員の働き方改革を進めたい教育委員会や学校、決済を簡潔化したい保護者らの両方から問い合わせが続く。1月末から運用が始まった府中市の栗生(くりぶ)小学校を皮切りに、現在15校弱に導入済み。学校、学納店との調整に1カ月ほどの時間を要している。長野社長を含めた8人が商談を進めるが、さらに人員拡充を進める方針だ。システム開発はNECソリューションイノベータ(東京)が担い、両社の共同事業で進める。同社は2023年9月に資本金100万円で設立。事業拡大を見据えて今年3月に3000万円に増資した。今後、給食費や修学旅行費などに決済領域を広げる構想を描き、さらなる事業拡大を目指す。
担当記者:梶原