タオルや寝装品製造・卸売のナカガワ(西区商工センター、川上陽一郎社長)は、2023年12月期決算で過去最高の売上高27億4900万円を計上した。近年は卸に加え、企画製造や全国に販路を広げる商社機能を拡充する一方、商品企画〜提案力が伝わるEC(電子商取引)サイトを開設。国内外での委託生産や海外市場の開拓に乗り出しており、将来はアジア地域で現地製販も視野に入れている。

昨年10月で創業70年を迎えた。県内唯一という業態を確立し、北海道から沖縄まで営業網を展開。売り上げの半分以上を県外で占める。品質を重視した卸業務の徹底を図り、多品種少量から量産品まで幅広くニーズに対応。新規開拓を進め今期も増収を目指す。タオル産地の今治市や大阪府の泉州地域、海外は中国やアセアンの協力工場で委託生産し、OEM・ODM(ブランド企画開発〜生産)やPB商品も拡充。17年に自社物流センター(廿日市市沖塩屋)を稼働し、配送の機動力を高めた。昨年度は営業企画部を新設し、販売企画や商品開発力を強化。使い心地にこだわったオリジナルの高品質タオルブランド「INNER PEACE」専用サイトを立ち上げたほか、日常使いの用途別タオルやバスグッズなどをそろえるECサイト「tocoton」を開設。一般向けだけでなく、全国の取引先に向けて商品企画力や提案力を認知してもらう狙いだ。海外バイヤー向けも念頭にECの情報発信を工夫。海外リゾート施設からオーダーが入り始めているという。

担当記者:藤井

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