和菓子製造販売の三河屋(南区段原山崎3-2-21、三河正範社長)は、新商品開発に注力している。本社・工場近くの山にちなんで命名し刻み栗を使った「黄金山伝説」=写真①=を本店のほか小谷サービスエリア上りなどで4月に発売予定。おりづるタワーでも試験販売を見込む。

本社所在地に由来する「比治山ショコラ」=写真②=は好調な売れ行きになっている。黄金山伝説は、向原農園(安芸高田市)の黄色が鮮やかでコクがありビタミンEを強化した卵のほか、ハチミツ、2種類を独自配合した砂糖、長崎カステラで使う小麦粉や米あめを使用。北海道産大納言を原料に、最高級ブランデーに漬け込んだ大粒刻みの栗を混ぜ、氷砂糖で手炊きした粒あんを生地でくるんだ。1個税込み290円、4個入り1390円。中四国ビジネスフェアなど商談会に出展し、JR・空港・観光地売店、山陽道サービスエリア、百貨店、アンテナショップ、スーパーなどでの販売を目指す。比治山ショコラはフランス産の最高級ブランドチョコレートを使い、ラム酒の香りが特徴。本店、山陽道小谷サービスエリア上り下り、TAU(東京・銀座)、おりづるタワーなどで販売している。1個290円、4個入り1350円。1932年に呉市で手焼きせんべい店として創業。戦後もみじ饅頭で第19回全国菓子博覧会で大臣賞を受けた。栗饅頭、くるみ饅頭、かすてら饅頭、どら焼き、一口サイズの忠臣大石餅、元就餅、世羅町の高級きな粉を使った安芸清盛餅、手作りマドレーヌ、パイ饅頭などを販売している。三河社長は「祖業の和菓子が主力だが、顧客の趣向に合わせた商品開発にも力を入れている。新たな販路を開拓したい」と話している。
担当記者:大谷