マツダ(毛籠勝弘社長)は4月5日、同社初のデジタルアートコレクション「メタ‒マツダ」を公開し、日本発祥のパブリックブロックチェーン(誰でも参加できる、暗号資産を用いた取引)を展開するアスターネットワーク(シンガポール本社、渡辺創太CEO)のサービス上で販売する。昨年6月に就任した毛籠社長の下、さまざまなシーンで同社の思想や理念を伝える機会を増やしており、昨年秋のジャパンモビリティショーではVR(仮想現実)上で未来の街の走行体験を提供するなど、デジタル領域への進出も加速。今後も同領域の活用の可能性を探る。デジタルアートのメタ‒マツダは、初代ロードスターの背景に宮島の大鳥居を模した画像(①)や、現行ロードスターを使って日本の四季を表現した画像(②)といった10種の作品で構成。模倣や無許可利用されやすいデジタルアートの真正性を担保する「NFT技術」を盛り込んだ。購入希望者は約1500円分の仮想通貨を支払うと、ランダムで1種の作品を手に入れられる。5月6日まで限定2万2222個を販売する。制作に先駆けて昨秋、次世代インターネット「web3」事業を手掛ける博報堂キースリーとマツダが、web3を車の運転者や同乗者のために活用するピッチコンテストを実施。最優秀に選ばれたチームにはweb3コンサル業のシンシズモ(東京)を共同創業した飯泉一馬取締役が参加しており、同チームが今回の作品制作に協力した。
担当記者:近藤